【報告】第5回中部甲信越ブロックミーティング(12/5-6)@国立中央青少年交流の家

 「実践で私が大切にしたいこと」日本野外教育学会第5回中部甲信越ブロックミーティング報告

 

常葉大学短期大学部 遠藤知里

 

 平成27年12月5日(土)・6日(日)、国立中央青少年交流の家にて第5回中部甲信越ブロックミーティング「実践で私が大切にしたいこと」を開催しました(参加者:学会員14名(大学院生2名)、一般参加者5名(社会人1名、学部学生4名)計19名)。

 1日目は、「「『生』を活かす・自然と狩猟と私の生活」をテーマに、富士宮市で自然学校「森のたね」を主宰している猟師の井戸直樹さんにお話しを伺いました。また、伊豆で狩猟を行っている伊藤愛さん、伊豆・天城に暮らす森嶋康代さんに、体験談を話していただきました。シカの皮革を用いて生活の中で実際に使えるもの(コインケース)を作る体験、シカ肉を使った料理(鹿カレーまん)を味わう体験を通して、自然から頂戴した命を活かす(自らの生活に具体的に取り入れていく)という営みを理解することができました。自然と折り合う生活そのものが「実践」で、それをさまざまな方法で伝えることも「実践」であるという話が強く印象に残りました。

 2日目は、ひとりひとりが「実践で大切にしたいこと」を考えるワークを行いました。はじめの話題提供で、森のたねの井戸直樹さんからは「実践しながら伝える」、信州アウトドアプロジェクトの鑓水愛さんからは「(生き物・地域の人・子ども同士の)触れ合い」、国立立山青少年自然の家の福富優さんからは「キャンパーズファースト」、と、大切にしたいことがクリアに示されました。その後、3つのグループに分かれて、「大切にしたいこと」を語り合いながら考えを深めていきました。最後のシェアリングで印象に残ったのは「同じ山を見てもひとりひとり考えていることが違うという状況が素晴らしい」という言葉です。「状況が素晴らしい」という言葉に、個を尊重するのと同時に全体のありかたに意味を見出すという多元的価値観を再認識しました。

 最後になりましたが、参加者の皆さんのご協力により、今年度も笑顔があふれる楽しく充実したブロックミーティングを行うことができました。心から感謝申し上げます。

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